通訳は単に一人が話した言葉を他の言語に置き換えて話すことではないです。

話す人の考え、話す内容の背景、選んだ言葉の細かいニュアンスをすべて理解して、同じ意味が通じるように違う言語で説明することです。

日本人がよく言う「前向きに検討する」や「首が回らない」をそのまま他の言語にしたら、大きな勘違いを招く可能性があります。

また、通訳者は透明の存在であるべきです。違う言語を話している2人が、その違いを気にせずに出来るだけ普通に話せるのが理想です。

しかし、通訳に関して、一つの大きな勘違いがあります。通訳者が中立であることが当たり前と思われる人が多いです。それはあり得ません。片方からお金をもらっているので、その方の社員と変わりはないです。その方の目的を果たすように通訳するはずです。

ですので、通訳が必要な会議や打ち合わせの際は、事前にその通訳者と充分打ち合わせをし、相手は誰か、会議の目的は何か、どんな問題が生じそうか、すべて説明した方が良いです。プロの通訳は安くありません。でも、自分の会社の一員になり、自分のチームのメンバーであることをよく覚えた方が良いでしょう。

社内で他の言語を話す人や学生のアルバイトをたまに使っていることが多いようですが、このような通訳者を使った会議が成功に終わる確率が、プロの通訳者を使う場合と比べて低いでしょう。

両方の言語に加えて、その分野の専門用語とその会議の背景と目的を充分理解した上で通訳を行うのが賢明でしょう。

上手な通訳者は安くないですが、その価値は充分にある!